令和元年度卒業生・修了生への学科長メッセージ

（本年は学科としての卒業証書・修了証書授与式も中止となりました．そこで、ご卒業・修了を祝し、美濃学科長のメッセージを掲載します）

みなさん、卒業、修了おめでとうございます。

今年は卒業・修了式が中止となる前代未聞の事態となり、卒業式や祝賀会を楽しみにしてたみなさんには大変残念なこととなりました。 本来みなさんと対面してお祝いすべきところですが、Web上にこの小文を掲示して、お祝いの言葉といたします。

今回のような世界的にインパクトの大きい事件にあたり、皆さんもご自身で多くのことを考えたと思います。 日々報道される感染者や死者の数をどう捉えるのか、国や大学(組織)による対応はどうあるべきで、自分はどうすべきなのか。 そういった中で皆さんの多くが改めて「情報」というものの大事さを痛感しているだろうと思います。 我々は欲しい情報を常に入手できるとは限りませんし、得られた情報が常に正しいという保証もありません。そのような中、自らの知力で最善の解を導きだす、そのような力こそがこれから社会で活躍して行く上で最も重要な能力です。 皆さんはこれまでの数年間で、情報というものの意味を学んできました。 その経験を活かし、さらに能力を磨いて社会で活躍されることを願って止みません。

やや皮肉なことに、今回の事態により、テレワークとか遠隔授業が盛んになろうとしています。 どちらも特に斬新なことではありませんが、情報技術の活躍の場面が改めて開かれようとしていると見ることもできます。 今後もどんなことがきっかけで新しい可能性が拓けてゆくかわかりません。 皆さんが新鮮で自由な発想を大事にし、情報社会の明るい未来を拓いて行くことを期待しています。

皆さんのことは卒業式が中止になった学年の卒業生・修了生として、永く記憶に残ることになると思います。 皆さん自身も将来、今日を懐かしく思い出すことでしょう。 山梨大学のことを折に触れて思い出していただき、共に学んだ仲間や教員との交流を続けていただると幸いです。

コンピュータ理工学科　学科長　美濃 英俊